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愛犬には「健康な体でいてほしい」「アレルギーを改善してあげたい」「ドライフードを食べてくれないから仕方なく」といった理由で、手作りご飯を始める飼い主さんも年々増えてきました。
「犬 手作りご飯 レシピ」とインターネットで検索すれば沢山のレシピが紹介されていますし、レシピ本も多く出版されています。
でも、手作りご飯は栄養が偏ると言われているので心配だったり、カロリーや分量が愛犬に合っているのか不安に感じたりなど、悩みごとを抱える飼い主さんが多いようです。
この記事では、手作りごはん初心者の飼い主さんでも栄養バランスを確認しながら、愛犬に合ったカロリーや分量が整えられるレシピの作り方を解説していきます。
愛犬の理想体重や1日の必要カロリーやご飯の目安量を計算しよう
レシピ作りを進める前に、まずは愛犬の1日の必要カロリーや、ご飯の量を求めていきましょう。
愛犬の1日の必要カロリーは年齢や生活環境で代謝するエネルギー量が違います。
また、同じ体重の犬でも体型によって痩せているのか、肥満なのかで必要カロリーが違いますよね。
分かっていて必要ない方は、次へ読み進んでください。
理想体型を維持できるように、愛犬の適性な体重、1日の必要カロリー、ごはんの目安量を理想体重/必要カロリー計算機より求めていきましょう。
犬の手作りご飯で理想的な栄養バランスの比率とは
犬の手作りご飯レシピを考えるとき、バランスのよい栄養素の比率を表すとこのようになります。
愛犬の年齢や体型や健康状態によって変化しますが、基本はこのような比率を頭に描いてレシピを考えていきます。
これらの栄養素は体の健康や成長に必要な五大栄養素といわれ、以下のような3つの役割があります。
- タンパク質
体をつくるもの - 炭水化物・脂質
エネルギーになるもの - ビタミン・ミネラル
体の調子を整えるもの
レシピを立てるときは、3つの役割が働くように食品を選びバランスをとるようにします。
どんな食品に多く含まれているのか、ざっくり書き出すと…
- タンパク質
肉類、魚介類、乳製品、卵類、大豆製品 - 炭水化物
ご飯、パン、麺類、イモ及びでん粉類 - 脂質
肉の脂身、食用油脂類 - ビタミン
野菜や果物 - ミネラル
野菜、果物、海藻、乳製品
この栄養素のなかでも大事なのが必須栄養素です。必須栄養素は犬の体内で十分に合成できないので、ご飯から摂取しなければいけない栄養素です。
必須栄養素の種類は、タンパク質に含まれる「必須アミノ酸」、脂肪に含まれる「必須脂肪酸」、骨や歯など体の器官や組織の構成要素である「必須ミネラル」があります。
レシピは、これら必須栄養素を含めた内容を目指していきます。
手作りご飯作りはたんぱく質の必要量から求めよう
タンパク質は、体をつくる構成要素であるだけでなく、酵素やホルモンなど体の機能を調整するとても重要な栄養素です。
レシピ作りは、まず1日に必要なタンパクを計算することから始めていきましょう。
必須アミノ酸の摂取量は、これから計算していくタンパク質の必要量を目安に、食品に換算して分量を決めていきます
1日に必要なタンパク質=理想体重×5.5
例えば、理想体重5.9kgのトイプードルの1日に必要なタンパク質は
5.9×5.5=32.45g
1日に必要なタンパク質は32.45gとなります。
必要なタンパク質量が分かれば、次にタンパク質源となる肉類、魚介類の量を決めていきます。
タンパク質源となる食材を決めていくとき、栄養素の量やカロリー計算ができる便利なサイトがあるので活用するとレシピが立てやすくなります。
WhollyVet.com
必須栄養素の1日の最低必要量や、摂取しやすい食材と分量を調べたい時に便利。
カロリーSlism
複数の食品の栄養素や合計カロリーが計算できるので、献立の栄養バランスを整えるのに便利。
それぞれのサイトを使ってたんぱく質量を求めてみましょう。
WhollyVet.comの「犬・猫の自動計算器」を使って、1日に必要なタンパク質が補える食材と分量を求めていきます。
WhollyVet.comのHOME>栄養自動計算器と進みます。
- 成犬(妊娠前期を含む)
- 子犬(離乳~4か月齢)
- 子犬(4か月齢~成犬の体重になるまで)
- 母犬(妊娠後期~授乳期)
愛犬の体重や活動度などのデータを入力または選択します。
1日に最小限必要なタンパク質量が表示されます。
タンパク質の量は基準値の1〜5倍まで自由に選ぶことができます。
上記で記載した1日に必要なタンパク質の計算式の「理想体重×5.5」というのは1.5倍程度にあたるので1.5倍に設定。
それぞれの栄養素を食品で補いたい場合に必要な量が自動で算出されます。どのような食品がどれだけ必要なのか比較できるようさまざまな種類の食材を掲載しています。
計算結果がこちら
理想体重5.9kg、避妊去勢をしていない・普通の生活を入力しタンパク質量を1.5倍に設定。
鶏むね肉(生・皮なし)を選択したところ150.6gが必要でカロリーは182.2kcalとなりました。たんぱく質量は36.7gとなります。
WhollyVet.comの「犬・猫の自動計算器」は、補いたい必須栄養素の食材、必要量まで分かるので、足りない栄養素をどの食材で補えばいいか検索しやすいです
カロリーSlismのHOME>「食材を検索」のフォームにタンパク質源となる食材を入力します。
例として、豚ヒレを選択。豚ヒレ100gのの総カロリーと三大栄養素の割合、栄養成分などが表示されます。
豚ヒレ100g中に含まれるたんぱく質は22.8gです。
理想体重5.9kgのトイプードルの1日に必要なタンパク質は32.45gでした。
1日に必要なタンパク質の32.45gを豚ヒレからとるにはこのような計算で求めることができます。
100g:22.8g=豚ヒレの分量(Xg):32.45g
外向と内向の積は等しいので
22.8×X=100×32.45
22.8X=3245
X=142.324561
1日に豚ヒレ142.3gを摂取すると1日に必要なタンパク質32.45gが補うことができます。
カロリーSlismの「栄養成分/カロリー計算」は、食材が複数追加リストに登録できるので、献立全体の栄養バランスを調整するのにとても便利です。
手作りご飯の基本食はタンパク質と炭水化物を組合せよう
タンパク質源となる食材と必要量が分かれば、次は炭水化物源の分量を決めていきます。
そして、タンパク質と炭水化物の組み合わせをレシピの基本食と考え、足りない栄養を補助食で補うような流れでレシピを組み立てます。
炭水化物はタンパク質と同量で計算しますが、犬にとって炭水化物は効率的なエネルギー源として必要ではあるけども、絶対的要求量はないとされています。
ご飯の量が増えてしまったり、カロリーオーバーになる場合は、炭水化物を減らしたり食材の組合せを変えて調整していくことでバランスを整えます。
タンパク質源と炭水化物源の組合せ例をあげてみると…
タンパク質源100g | 炭水化物源100g | エネルギー(kcal) | タンパク質量(g) | 炭水化物量(g) |
---|---|---|---|---|
牛肉もも赤肉 | ごはん | 308 | 25 | 37.6 |
豚ヒレ肉 | ごはん | 283 | 25.3 | 37.3 |
豚もも赤肉 | ごはん | 296 | 24.6 | 37.3 |
鶏もも肉皮なし | ごはん | 284 | 21.3 | 37.1 |
鶏むね肉 | ごはん | 359 | 22 | 37.3 |
鮭 | ごはん | 306 | 25 | 37.2 |
豚ヒレ肉 | パスタ | 264 | 28 | 28.6 |
牛肉もも赤肉 | パスタ | 289 | 27.7 | 28.9 |
豚もも肉 | パスタ | 332 | 25.7 | 28.6 |
鶏むね肉 | パスタ | 340 | 24.7 | 28.4 |
鮭 | パスタ | 287 | 27.7 | 28.5 |
鶏むね肉 | ジャガイモ | 267 | 21.1 | 17.6 |
鶏ささみ肉 | サツマイモ | 237 | 24.2 | 31.5 |
1日の必要カロリー量をオーバーしてしまう場合は、高タンパク低カロリーな鶏ささみ肉・鶏胸肉(皮なし)をタンパク質源にしてみてね。
ご飯の量が多くて悩んだ時は、タンパク質源や炭水化物源の分量を少なくして小麦胚芽を混ぜるとバランスが良くなるのでお試しください。
基本食では足りない栄養素を補助食で補う
栄養バランスのとれた手作りご飯を作るうえで最も難しいのが、必須脂肪酸や、必須ミネラルの調整です。
レシピ作りでは基本食で足りない栄養素を、補助食として補っていきます。
犬の手作りご飯で不足しがちな栄養素を補助食で組み立てることで、以下のような良い面があります。
- 基本食の食材を入れ替えるだけで、栄養バランスのとれた手作りご飯が作れる
- 栄養面の不安がなくなり、安心して手作りご飯を作れる
- 補助食を冷凍ストックしておけば、手作りご飯を時短できる
それでは、補助食に含めたい食品を探していきましょう。
犬にとって必須脂肪酸は、皮膚や被毛の健康や免疫・発育機能などにも欠かせない栄養素です。
脂肪酸には以下のように良い脂と悪い脂があります。補助食に含めたい必須脂肪酸として、主に良い脂である「リノール酸とα-リノレン酸」を摂取することが大事です。
そして、n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の摂取バランスを【n-6系脂肪酸:n-3系脂肪酸=5:1~10:1】に整えることで、効果を発揮することができます。
- 一価不飽和脂肪酸
オレイン酸(菜種油、オリーブ油、) - 多価不飽和脂肪酸
n-6系脂肪酸
リノール酸(大豆油、ゴマ油、)
γリノレン酸(月見草油)
アラギドン(豚レバー、サバ、ブリ)
n-3系脂肪酸
α-リノレン酸(えごま油、亜麻仁油)
EPA・DHA(サーモンオイル、クリルオイル)
- 酪酸(乳製品、バター)
- ラウリン酸(パーム油)
- パルミチン酸(肉、魚)
植物油で補う場合
- 亜麻仁油
- ゴマ油
- オリーブ油
- アーモンド油
- サンフラワー油(ハイリノール)
- ひまわり油(ハイリノール)
- ヘンプオイル
食品で補う場合
- くるみ(炒り)
- 松の実(生)
- ごま(炒り)
- アーモンド(乾)
- 鶏卵
- うずら卵
- 鴨肉
- 鶏肉
- 牛赤肉
- 豚赤肉
- ラム赤肉
- うさぎ肉
- 馬肉
- 鹿肉
- ヤギ肉
- ニジマス
- ブリ・ハマチ
- 鮭
- サンマ
- トロ・鯖
サプリで補う場合
- 魚油
- クリルオイル
食品で補う場合
- さんま・とろ
- さば
- 鮭
- いわし
- にしん
- ハマチ
- かつお
- あじ
- たい
- たら
- マグロ
- 鶏卵
WhollyVet.comの「犬と猫の自動計算器」では上記の食品が選択できるので、カロリーSlismの「栄養成分/カロリー計算」に選んだ食品と分量を入力すれば、全体の脂肪酸が確認できます。
例)ウチのマロ君(体重5kg、1日の必要カロリー374.5kcal)の必須脂肪酸を補うには
n-3系脂肪酸からさんま(3.8g)、n-6系脂肪酸からごま油(3.2g)を選ぶと、脂肪酸値の比率は「n-6系脂肪酸:n-3系脂肪酸=8:1」となり整いました。
もちろん、レシピ全体での最終確認も忘れずできると安心です。
犬にとって必須ミネラルは、骨や歯の成分、体液の浸透圧のバランス維持、細胞・神経・筋肉の機能調整など大切な役割があります。
犬の手作りご飯レシピとして飼い主向けの出版物や、飼い主が犬の手作りご飯として紹介しているレシピの大半で、以下のミネラルが不足していると言われているので注意が必要です。
参考論文「維持期におけるイヌ用手作りレシピの栄養素含有量調査」
手作りご飯で不足しがちな必須ミネラル
- カルシウム
- 鉄
- 銅
- 亜鉛
- ヨウ素
カルシウム
犬にとってカルシウムは骨や歯の発育・維持、細胞間の情報伝達や筋肉の収縮に欠かすことができない栄養素です。
カルシウムを整えるにはリンとの比率が重要で、バランスが崩れてしまうとリンがカルシウムの吸収を阻害します。
レシピを設計するときは、リンとカルシウムの比率が1:1~1:2になるように調整することが大事です。
1日に必要なカルシウムとリンの推奨量
犬に必要な一日のカルシウムとリンの摂取量目安は、体の大きさなどによって異なりますが、体重1kgあたり
カルシウム:100mg~200mg
リン:75mg~150mg
とされています。
リンとカルシウムはお互いに作用しあうことで、犬の体に有効な働きをします。
カルシウムとリンのバランスを調整する際にどのような食材にカルシウムやリンが多く含まれているのか知っておくことが大切です。
- 牛乳
- ヨーグルト
- 卵殻
- 小松菜
- モロヘイヤ
- ひじき
- 木綿豆腐
- 煮干し
- 干しエビ
- ごま
リンは、基本食で選んだ肉や魚、卵、乳製品、豆類などタンパク質源に多く含まれます。
そのため、手作りご飯を与える場合にはカルシウムが欠乏しリンが過剰になってしまう可能性が高いので、リンの含有量を確認しながら愛犬に必要なカルシウム摂取量を調整しましょう。
鉄
鉄は貧血の予防と治療に必須の栄養素です。
鉄は、赤血球中のヘモグロビンに含まれる構成成分で酸素を全身へ運ぶ働きをしています。また、正常細胞を傷つける過剰な活性酸素を分解する働きや免疫機能の維持にもかかわっています。
犬が1日に必要とする鉄分の量は、成犬体重1キログラム当たり1.32~1.4㎎とされています。
鉄は体内の必要量に応じて吸収率が調節されているため、鉄の過剰症はめったに起こりませんが、欠乏すると貧血などを起こすことがあるので注意が必要です。
ヘム鉄と非ヘム鉄
実は鉄には、肉や魚など動物性食材に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や穀類など植物性食材に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。
- 豚レバー
- 鶏レバー
- 馬肉
- 鹿肉
- 牛肉
- カツオ
- ひじき
- 卵黄
- 小松菜
- ほうれん草
- 大豆製品
鉄を多く含む食材を紹介しましたが、もうひとつ大切なことは鉄の吸収率です。
このヘム鉄と非ヘム鉄は体への吸収率に差があり、ヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも吸収率がよいとされています。
非ヘム鉄は良質なタンパク質やビタミンCを多く含む食品と一緒に摂取することで、体内への吸収率があがるので、食品の組み合わせに工夫をしてみると良いでしょう。
銅
銅は犬の体内に微量しか存在しませんが、酸化反応にかかわり、結合組織の形成、鉄の代謝、被毛の色、神経機能やエネルギー代謝など多くの反応に必要なミネラルです。
通常の食事では銅の過剰症はほとんど起こりませんが、不足すると骨の異常や貧血、成長障害、被毛の色が薄くなったり、神経や筋肉の異常を生じてしまいます。
- 牛レバー
- 大豆
- ゴマ
亜鉛
亜鉛は、多くの酵素の働きに必要なミネラルです。炭水化物の代謝やタンパク質の合成、細胞分裂のほか、正常な皮膚の維持や損傷の治癒、免疫力などにかかわります。
犬が1日に必要とする亜鉛の量は、体重1kgあたり1.1mgとされています。
亜鉛は穀物の食物繊維やカルシウムによって吸収が阻害される場合もありますので、亜鉛が不足していないか愛犬の体を日頃からチェックしておくことが大切です。
- 皮膚がカサついてフケが目立つ
- 毛ツヤが悪くパサついている
- 脱毛がみられる箇所がある
- 肉球が硬くなる
- 傷の治りが遅い
- 色素が抜けてきた
亜鉛が不足すると被毛の艶が失われ、フケの多いゴワゴワした厚い皮膚になってしまいます。肉球、そして口や目や肛門の周りのほか、耳や顎などに皮膚炎が生じます。
毛が抜けやすい、かゆみが起きていて皮膚トラブルを抱えがちという症状が現れていたら、亜鉛不足も疑ってみてください。
- 牡蠣
- 牛・鶏レバー
- 馬肉(赤身)
- きな粉
- 高野豆腐
- ごま
- 納豆
換毛期など、新しい毛が伸びる必要のある時には普段よりも亜鉛が多く必要になります。上記のような食材を積極的に取り入れるようにしましょう。
また、亜鉛は穀類、豆類、繊維質、カルシウムなどの兼ね合いで吸収率が下がってしまうため、効率よく吸収するには、亜鉛を含む食品をオヤツにするのもいいかもしれませんね。
ヨウ素
ヨウ素は、甲状腺ホルモンの合成を助け、甲状腺ホルモンの成分となり成長、発達に重要な役割を持ちます。また、細胞の活動やエネルギー代謝にかかわっています。
犬はヨウ素が不足すると、甲状腺組織の変化や甲状腺腫の発生につながり、脱毛や乾燥した被毛、活動性減少や体重の増加が生じます。
犬が1日に必要とするヨウ素の量は、成犬の体重1kg当たり15μgとされ、授乳中の母犬や運動量の多い犬などでは、摂取量がほぼ倍になります。
- 昆布
- わかめ
- いわし
- さば
- かつお
ビタミンは炭水化物、脂肪、タンパク質などの栄養素の働きを促進させ、体の中を整える働きがあります。
また、ビタミンは視覚や神経伝達、エネルギーを生み出し、骨や細胞を作る機能を正常に働かせるために欠かせない存在です。
犬の場合、ビタミンCは体内で合成できますが、その他のほとんどのビタミンは十分な量を合成することができないため食事で摂取する必要があります。
犬の手作りご飯では以下のビタミンが不足しがちになるので注意が必要です。
手作りご飯で不足しがちなビタミン
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンB12
ビタミンA
ビタミンAは眼の健康維持や皮膚、粘膜の免疫力維持に必要な栄養素。高い抗酸化作用があり、不足すると眼疾患や皮膚疾患、感染症のリスクが高まります。
しかし、過剰に摂取すると関節異常や繁殖機能の低下が見られるためバランスよく摂取しましょう。
- ニンジン
- ほうれん草
- 豚レバー
- うなぎ
- マグロ
- 鶏卵
犬が1日に必要とするビタミンAの量は、犬の年齢や運動そして健康状態によって異なりますが、成犬の平常時には体重1kg当たり1日75-100IUが目安とされています。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウム・リンを体内に吸収するために必要なビタミンです。
骨の成長を促す働きや血液中のカルシウム濃度をを調節する働きがあります。
ビタミンDが不足すると骨粗しょう症やくる病、腎障害などを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
- サケ
- アジ
- うなぎ
- さんま
- まいたけ
- エリンギ
- 鶏卵
ビタミンDは、食べ物で摂取する以外にも、日光のなかの紫外線を浴びることで、体内で作ることができます。
犬のビタミンDの所要量はカルシウム所要量とリン供給量に左右され、健康な成犬では体重1kg当たり1日最大10IUの摂取で十分とされています(国際単位)。
ビタミンB12
ビタミン12は、赤血球の形成や神経系の機能にとって必要不可欠な栄養素です。
また、ビタミンB12は血を作るのに重要な役割を果たしているため、不足すると貧血を起こすことが知られています。
- サケ
- 鶏レバー
- アジ
ビタミンB12は動物性の食材に多く含まれ、植物性の食材にはほとんど含まれていません。
鮭やアジは使用量が多いとビタミンDの基準を超えてしまうこともあるため、手作りごはんを作るときは、量にも注意が必要です。
犬の栄養基準を確認しながらレシピ作りをしていこう
ドックフードなど総合栄養食の栄養基準は、一般的にAAFCO(アーフコ・全米飼料検査官協会)という団体の栄養基準が採用されています。
手作りご飯を主食にする場合は栄養の偏りが起きやすいので、レシピの栄養バランスを知ることは愛犬の健康を守るため大切なことです。
表のAAFCOの栄養基準を参考にしながら、カロリーSlismで求めた栄養成分がAAFCO栄養基準を満たせるような手作りご飯を目指していきましょう。
表は代謝エネルギー1000kcal MEを想定した値ですので、愛犬の栄養基準へ置き換える場合は以下の計算式で求めます。
愛犬の栄養基準=AAFCO栄養基準(最小値・最大値)× 愛犬のDER ÷ 1000
AAFCO栄養基準
栄養素 | 単位 | AAFCO最小値 | AAFCO最大値 |
---|---|---|---|
粗タンパク質 | g | 45.013 | |
粗脂肪 | g | 13.804 | |
ビタミンA | µg | 31.25 | 1563 |
ビタミンD | µg | 3.13 | 18.75 |
ビタミンE | mg | 0.31 | |
ビタミンB1 | mg | 0.25 | |
ビタミンB2 | mg | 0.62 | |
ナイアシン | mg | 3.4 | |
ビタミンB6 | mg | 0.25 | |
ビタミンB12 | µg | 7 | |
葉酸 | µg | 54 | |
パントテン酸 | mg | 3 | |
コリン | mg | 340.098 | |
ナトリウム | mg | 200 | |
カリウム | mg | 1500 | |
カルシウム | mg | 1250 | 6250 |
マグネシウム | mg | 150 | |
リン | mg | 1000 | 4000 |
鉄 | mg | 10 | |
亜鉛 | mg | 20 | |
銅 | mg | 1.83 | |
マンガン | mg | 1.25 | |
ヨウ素 | µg | 250 | 2750 |
セレン | µg | 80 | 500 |
n-3系多価不飽和 | g | 0.119 | 11.19 |
n-6系多価不飽和 | g | 0.18 | 1.1 |
愛犬の栄養基準が簡単に算出できるサイトもあるので、参考にしてみてください。
犬が1日に必要な栄養(カロリー、栄養素)シミュレーター/リーリャの犬ごはん
手作りご飯に不足する栄養素の補給に便利なサプリメント
体によい手作りご飯を作るのにサプリメントを使うのは抵抗があるかもしれませんが、添加物の入っていないサプリメントを選べば安心です。
栄養素が整わないからといって、いろんな食材を混ぜるとワンちゃんの食いつきが悪くなったり、ご飯量が増えてしまったりします。
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勿論のことですが、飼い主さんの責任のもとAAFCO栄養基準の範囲で成分量を調整して使用することを承知のうえ購入してください。
原材料・成分
【原材料】セレン酵母、クロム酵母/サンゴカルシウム、酸化Mg、セルロース、グルコン酸亜鉛、クエン酸鉄、グリセリン脂肪酸エステル、グルコン酸銅【栄養成分】1粒(1.25g)当たり:エネルギー 1.59kcal、タンパク質 0~0.1g、脂質 0~0.1g、炭水化物 0.316g、食塩相当量 0~0.01g、カルシウム 250mg、マグネシウム 125mg、亜鉛 6.0mg、鉄 4.0mg、銅 0.6mg、セレン 50μg、クロム 20μg※アレルギー物質(28品目中):なし
手作りご飯レシピを紹介
nanairoでは、手作りご飯レシピや手作りごはんに関する情報をInstagramで発信しています。
「皮膚アレルギー改善ご飯」や「お腹にやさしいご飯」など、ワンちゃんの体調に合わせたレシピも投稿しているので、nanairo_手作りごはんnanairo_homemade_dogfoodをフォローしてレシピ作りの参考にしてみてください。
手作りご飯を作るのが難しい時は
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ワンちゃんが喜んで食べてくれるのであれば、栄養面も安心できるので利用を考えてみてもいいのかもしれません。
ココグルメは人間も食べられる品質の食材をもとに調理されています。添加物や遺伝子組み換え作物といった気になる材料も含まれていません。
米国飼料検査官協会(AAFCO)の提唱する成分配合を満たしており、愛犬の健康に必要な栄養素を十分に含んでいます。
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ME&MOMMY(ミーアンドマミー)は「人と犬が一緒に食べられるごはん」です。
常温保存が可能で温めるだけで簡単に手作りご飯を食べることができます。
国内の食品工場で製造されており、100%無添加。そして犬が食べられない食材は使っていないので安心して与えることができます。
参考論文